Salon de beauté tou･tou

みなさんは　犬の出産に立ち会ったり　赤ちゃんをとりあげたことがありますか？
動物愛護法の改正で　なかなか　繁殖業を営まれている方以外
これからは　今まで以上に立ち会う経験が少なくなると思います。





我が家の　出産は　ほぼ難産です。

出産の様子を　お話しますね。

おととしの年末近く
スリージエは　ハイオンタイプで細身の体。長い足がご自慢の女の子
イオフは　ドワーフタイプで近頃珍しい　足の短い小さな男の子
イオフは　これまで　交配の経験があり　数十頭のパパ
スリージエは　初めての出産です。
交配から１ヵ月　スリージエのお腹は大きくなっていません。
でも、これから　どんどん大きくなっていくことでしょう。

出産予定日まで　あと20日　どんどん大きくなるお腹。
出産予定日の　ほんの数日前には　スリージエのお腹の大きさは
３頭くらい　赤ちゃんがいるのではないかと言う大きさ・・・

出産予定日の日から２日後　朝から出産の兆候を見せています。
食欲がなく　しきりに穴をほるしぐさをみせます。

お昼頃　出産が始まりました。
ぷくっと　陰部から風船のようなものがでてきました。
初めての経験のスリージエは少し困った様子。
それでも　一生懸命いきみます。
「がんばって　スリージエ」

小さな陣痛を　繰り返すものの　なかなか出産できずにいます。
赤ちゃんが　見えてきたら　手をかすこともできるのに･･･
ハァハァ　体力もだいぶ消耗してきました。
「お水のむ？」とノーメルを　口元へ　ペロペロと少し飲んで
「スリージエはどうして　こんなにお腹がいたくて　くるしいの？」といっているように
瞳に　涙を浮かべながら　　必死で私の顔を見つめています。

「何も出来なくて　ごめんね」背中をさすりながら　涙を流すと
スリージエが　ペロペロと私の手を舐めて「泣かないで」と言っているようです。

６時間後　強い陣痛がきました。
消耗した体力　それでも一生懸命いきみます。

ようやく　赤ちゃんが見えてきました。
ゆっくり　赤ちゃんに触れ　
「スリージエ　もうすこしだよ。がんばってね」
無理に　引き出すことは　赤ちゃんの命にかかわるので
ゆっくり　ゆっくり　赤ちゃんを　引き出します。
初めて　産道を　通る痛みを　必死でこらえ　くぅーんと泣いています。

30分後　ようやく１頭の赤ちゃんが　誕生しました。
産声が　あがるまで心配です。
背中を少し強めにさすり　羊水を飲み込んでいたので　口で吸い取り
「生きようね。がんばろうね」声をかけながら　刺激をします。
小さな口を　開き　大きく息を吸い込み　
「僕がんばったよ　産まれてきたよ」と小さな声で　語りかけてきます。　

スリージエのそばへ　赤ちゃんを置き
その緒の処理をする　手が震え　涙で手元が見えません。
赤ちゃんを　愛しそうに　舐めるスリージエは　
もう母性が目覚め母となる顔になっています。

「がんばったね。1頭だったから　スリージエには大きな子供だね」
出産のたびに　必死で子供を産もうとする母犬の姿
産まれてから　大きく息を吸い込み　生きようとする赤ちゃんの姿
何度、立ち会っても　感動と命の大切さを感じます。

去年の夏頃
ディオサは　我が家では　一番大きな　骨格が自慢？の女の子
またまた　お父さんになるのはイオフ
ディオサは　大きめとは言っても　散歩中「何ヵ月ですか？」と聞かれます。

ハイオンでもなく　ドワーフでもない　これまた珍しいタイプ。
交配から　１ヵ月たち　どんどん大きくなるお腹
出産前には　大きくなりすぎて　重みでガニ股になり
あまりのお腹の大きさに　出産への心配が大きくなりました。

出産日の　前日の夜中から　ガサガサ激しく　寝床で穴を掘りはじめました。
出産の準備を整え　徹夜で状態を見守ります。

明け方　ぷくっと風船がでてきました。
いよいよ　出産です。

いきなり　強い陣痛がきたようでした。
「キャィーン」大きな声をあげ　するっと赤ちゃんが出てきました。
ディオサは　何があったかわからない様子です。

羊膜を　破り　呼吸を促進するために　背中をさすり始めたとき
ディオサが　いきなり　パクっと赤ちゃんを　くわえました。
あまりの突然のことで　びっくりしましたが
「ディオサ　ちょっとまってね？」声をかけるものの　くわえたままです
心配でしたが　ディオサに　渡しました。

一生懸命　赤ちゃんを舐め　多少荒っぽさもありましたが
赤ちゃんが　産声をあげるまで　必死です。
赤ちゃんが　無事なことを確認すると　お乳が飲めるようにと
自分でちゃんと　引き寄せています。
強い　母犬の姿を　初めてみた瞬間でした。




その後　30分ほど経ち　また出産のようです。
また　するりと赤ちゃんを産んだので　羊膜を破ろうかと手を伸ばすと
ディオサが　ちゃんと羊膜を破り　へその緒の処理をし　私の出番はなしです。
「ディオサは凄いね♪すっごく偉いよ　立派なお母さんだね」笑顔で声をかけると
表情の豊かな　ディオサは　「ワン！」と答えて　自慢げな様子でした。

もう１頭も　手を貸すこともなく　立派な母の姿をみせてくれました。
この出産は　ディオサのお陰で　写真もとれました。




１ヵ月後には　手のひらでまるめると　ソフトボールくらいの大きさに成長♪
ブラック×ブラックでも　クリームが産まれるんですよ★



親バカなので　かわいすぎ♪とメロメロです。

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